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無線給電 補章

補章 結合係数の導出結合係数kの測定方法として、相互インダクタンスMからの導出法がある。 それでは、実際に導出を行っていこう。   一次側コイルと抵抗をつないだ回路に電源$$E_{1}=E \sin \omega t$$を接続したとする。 すると回路方程式はフェーザを用いて以下のようになることは明白だろう。   $$\dot I = \frac{\dot E}{\dot Z}=\frac{E}{\sqrt{2}\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}e^{-j\phi}$$  ここで、 φはインピーダンス偏角であるので、以下の通り。   $$\phi=\tan^{-1}(\frac{\omega L_{1}}{R})$$  つまり、i1は瞬時値を考えて以下を得る。   $$i_{1}=\sqrt{2}IM(\dot I e^{j\omega t})=\frac{E}{\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}\sin(\omega t-\phi)$$    二次側は開放しているので相互インダクタンスの影響しか現れないことを考えると、二次側電圧 は以下を得る。この際、二次側に電流が流れないのでコイルの抵抗による電圧降下は無視できることに注意したい。   $$v=M\frac{di_{1}}{dt}=M\frac{d}{dt}{\frac{E}{\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}\sin(\omega t-\phi)}$$  すなわち、                                                                                $$v=\frac{\omega ME}{\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}\cos(\omega t-\phi)$$      これで二次側電圧と相互インダクタンスの関係式が導かれた。 二次側電圧vのピーク電圧をvmaxとすると以下のように三角関数成分を消すことができる。   $$v_{max}=\frac{\omega ME}{\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}$$  それではMの式を導こう。先に示した式を変形して以下を得る。   $$M=\frac{\sqrt{R^{2}+(\omega L_{1})^{2}}}{\omega E}v_{max}=\frac{\sqrt{R^{2}+(2\pi fL_{1})^{2}}}{2\pi fE}v_{max}$$  つまり、結合係数kは以下で求めることができる。   $$k=\frac{M}{\sqrt{L_{1}L_{2}}}=\frac{\sqrt{R^{2}+(2\pi fL_{1})^{2}}}{2\pi fE\sqrt{L_{1}L_{2}}}v_{max}=\frac{\sqrt{R^{2}+(2\pi fL)^{2}}}{2\pi fEL}v_{max}$$  ここからはさらに変形を行っていこう。まずはωを含む式にkを変形する。   $$k=\frac{\sqrt{R^{2}+(\omega L)^{2}}}{\omega EL}v_{max}$$  ωL=RQであることを考えて以下を得る。(Q値の導出を参考)   $$k=\frac{\sqrt{R^{2}+(RQ)^{2}}}{RQE}v_{max}=\sqrt{\frac{R^{2}(1+Q^{2})}{(RQE)^{2}}}v_{max}=\frac{\sqrt{1+Q^{2}}}{QE}v_{max}$$  ここで、Q>>1であるならばQ>0より以下を得る。   $$k=\frac{\sqrt{Q^{2}}}{QE}v_{max}=\frac{v_{max}}{E}$$  すなわち、Q>>1であるならば結合係数は近似的に入出力ピーク電圧の比で与えられる。

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無線給電 第四章

第四章 電界結合方式電界結合の等価回路を以下に示す。なお、電極間で形成されるキャパシタンスをそれぞれC1、C2 (一般に$C_{1}=C_{2}$)、相互キャパシタンスをCmとしている。 図から、C1-Cm(C2-Cm)は漏れキャパシタンスとみなすことができる。また、相互キャパシタンスCmが大きいほど二次側に電圧を伝達しやすく成り、大きな電力を伝送することができることがわかる。相互キャパシタンスは電極面積を大きくしたり、電極間距離を小さくすることで改善することが可能であるが、どれも現実的にはある程度の制約が存在する。また、電極間に形成される容量は極めて小さな値である(試作電極板で200pF以下)から、これを超えて電力伝送するには大きな電圧や高い周波数が必要となる。 これを解決するために直列にインダクタを入れて共振させる方法(直列共振法)や、並列にキャパシタやトランスを入れることにより外部回路で共振系を構成する方法(並列共振法)などもあるが、電界結合方式自体が電磁誘導方式に対してマイナーであるため先行事例が少ない。故に、個人で電界結合を用いてワイヤレス給電を行ったという記録もほとんど確認されない(電磁誘導方式ならいくつも見つかるのだが)。しかし、1W程度なら個人実験レベルでも簡単に伝送することができる。図に示すのは私が実際に構築した電界結合方式の無線送電システムである。電極は中央に写っている200mm×100mm×5.5mmのMDFに貼り付けた銅箔であり、電極に限って言えば極めて軽量、低発熱である。 スペックを簡単に示す。   ・電源電圧 12V ・送電電力 1W(二次側負荷100Ω時) ・周波数 580kHz ・効率 30%(DC to AC) ・最大伝送距離 6mm   高周波トランスは自作したものであるから、効率は更に向上させることができると考えられる。1W伝送時の負荷は100Ω抵抗であったが、図の通り負荷としてRE-280モータをつないでも十分に動作する(この場合はFRDで半波整流して適当な平滑コンデンサを接続した)。これを見ても分かる通り、電界結合方式というのは案外簡単に実現できるのだ。しかし、効率や手軽さ、システムの大きさといった点では電磁誘導方式に負けているため、まだまだ改善が必要である。なお、次の目標は水中での1W伝送である。

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無線給電 第三章

第三章 電磁誘導方式電磁誘導の等価回路を以下に示す。なお、送電コイル、受電コイルのインダクタンスをそれぞれL1 、 L2とし、相互インダクタンスをMとしている。また、$M=k \sqrt{L_{1}L_{2}}$である。 等価回路から、結合係数kが大きいほど$$L_{1}-M$$や$$L_{2}-M$$での電圧降下が抑えられて負荷に大きな電圧を伝達することができる事がわかる。逆にkが小さいと電圧降下が大きく、負荷にまともに電圧を伝達することができないことは明らかだろう。またこのままでは誘導性であるため力率を改善するために一次側や二次側にキャパシタを挿入し、共振を利用する事が多い。このときの共振周波数はkに依存するため、距離依存性を持つ。とは言え、簡単に電力伝送を行うことができるためスマートフォンの無線充電などに応用がなされており、市場においても多数の商品を見ることができる(Qi規格など)。なお、効率は知らない。 個人で簡単に実験を行うのであれば、適当なハーフブリッジ回路、コイル2個、コンデンサがあれば良い。単純に一次コイルとキャパシタを共振させ、二次コイルを近づけると電力を取り出すことができる。ここで、受電コイルを遠ざけると二次電圧が減少するが、逆に近づけすぎても二次電圧が減少する。ファンクションジェネレータとオシロスコープを用意して見ると簡単に観測できるのだが、位置によって受電電力がピークを持つ周波数というのは変化する。つまり、ここに共振周波数の位置依存性を見ることができるのだ。 また、電力があまり取り出せないという場合にはコイルのQ値を見直すことをおすすめする。私の手元にある1W伝送(電源電圧9V時)が可能なコイルは直径50mmであり、Q値は100kHzで81.4である。共振周波数が低く、Q値が小さすぎる場合に伝送電力はほとんど取れなくなってしまう。色々周波数を変えて測定してみると面白いかもしれない。

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無線給電 第二章

第二章 電界vs磁界現在実用化されている無線送電は主に電磁誘導方式と電界結合方式の2つである(他にはマイクロ波送電方式や超音波伝送方式も有るが、メジャーとは言い難い)。つまり、無線送電は電界と磁界のどちらかを伝送手段として用いる事が多いのだ。電磁誘導方式と電界結合はどちらにもメリットがあり、優劣付け難いものである。しかし、実用化という観点からすれば電磁誘導方式が圧倒的に優勢である。これはある程度の電力を簡単に送電できるという電磁誘導方式特有の手軽さが大きいと思われる。 電磁誘導方式は極端に言えば割れたトランスである。送電コイルと受電コイルを磁気的に結合させ、磁界を用いて電力伝送を行う。そのため、コイルに流れる電流が重要となる。また、コイル単体では誘導性負荷となってしまうのでコイルに共振コンデンサを接続し、共振を利用して力率を改善する事が多い。更に、Q値が高くなければ多くの電力を入力できないため、低損失なコイルを高い共振周波数で駆動することが鍵となる。しかし、この共振周波数は結合係数に依存するので位置によって伝送電力が変化してしまうという大きな問題点を抱える(ロバスト性が悪い)。これを如何に解決するかが電磁誘導方式の課題である。 電界結合方式は極端に言えばキャパシタである。水平方向のロバスト性が高く、ズレに強い方式であると言える。この方式は対向電極間に生じる容量(等価的なキャパシタ)を経由して負荷に電力を伝送する方式であり、電力伝送は電界によって行われるので、電圧が重要となる。また、高電圧で電力伝送するので流れる電流は小さく、電極での発熱が殆どない。しかし、地上では空気コンデンサそのものであるので容量が極めて小さく、周波数や電圧が低いとそのインピーダンスによって電力伝送をまともに行えない。仮に共振を利用しても電極間距離で容量が劇的に変化してしまうので、電磁誘導方式と同様の問題点を抱える。 つまりまとめると、電磁誘導方式はコイルの発熱と重量が問題となり、重量が問題となる宇宙空間では適用が難しい。しかし回路構成は簡単であり、地上に限れば有力な電力伝送手段である。電界結合方式はその性質上高電圧を用いるため感電の危険性や空中放電の可能性があり、地上では適用が難しい。しかし電極は金属箔などでも良いため極めて軽量であり、発熱をほとんど生じないため宇宙などでの適用が考えられる。なお、両者に共通する問題点として、受電側の位置や負荷によって送電電力が変化してしまい、場合によっては全く送電できなくなってしまうというものが有る。なお、水中では電磁誘導方式と電界結合方式の両方が検討、研究されており、手軽さや送電可能電力という面で見れば電磁誘導が、システム重量といった面で見れば電界結合が有利となる。

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~史上最高のWindows~それは...

こんにちは.この記事には宗教的な要素や攻撃的な表現が含まれます.苦手な方はブラウザバックを推奨します.Windows 10って史上最高のWindows?皆さんは「史上最高のWindows」という言葉を聞いたことがありますか? かの有名なWindows 10の売り文句です. でも皆さん少なからず思っているのではないでしょうか? Windows 10って本当に「史上最高のWindows」なの? 私見を言わせてもらうと僕は「そうではない」と思っています. Windows 10は「史上最悪のWindows」です. なぜ「史上最悪のWindows」だと思っているかについてですが, まず,バグが多い. いえ,これが全てではないでしょうか.大半はこれです. Windows 10は売り物のOSとは思えない欠陥OSです.これが最後のWindowsなんて笑わせますよね. Windows 10は2015年夏に登場して,1年間Windows 7及びWindows 8.1より無償アップグレードが可能となりました(現在も可能みたいですが). その初期からあるバグの一つに,タスクバーを右クリックして「ウィンドウを〇〇に並べて表示」という機能のバグがあります。ウィンドウが2つあれば左右や上下にきれいに2つに分かれてくれるはずなんですが,Windows 10ではなぜか3つに分かれます(まるで見えないウィンドウがもうひとつあるみたいです).僕はこの機能を使ってたので,フィードバックHubに直してくれ!って送りましたが,送って数年たった今でもいっこうに直りません.何のためのフィードバックなんですかね?きちんと反映してください. 通常,OSのバグはOSの初期リリースから時間が経つにつれて修正されていって最終的には少なくなります.素晴らしいWindowsであるWindows 7もリリース初期から1年程度はバグ祭りをしていたようです.ただ,Windows 10にはリリースから時間が経つという概念がありません.WaaS(Windows as a Service)という考え方です.Windows 10では月例のセキュリティ更新以外に,半年に一度提供されている機能更新があります.この機能更新ではWindows 10のバージョンが変わり,実質新しいWindows 10になったと言えます.そのため,これがまた初期リリースのような状態となり,バグ祭りが始まるわけです.半年に一度のバグ祭り.ヤマ○キ春のパン祭りですかね? 近年は機械学習を用いて段階的な更新の展開が行われているため,2年前ほど酷いということは聞きませんがそれは機能更新の話であり,月例のセキュリティ更新では毎月のように不具合が報告されています.Wi-Fiの誤作動やBSoD(ブルースクリーン),ユーザプロファイルの消失(したように見える)などです.これらは一般ユーザには大変迷惑な不具合です.Windows 8.1以前では月例のセキュリティ更新で不具合が指摘されていることは極めて稀です.これはGoogle検索で「Windows バグ」などと調べると予測候補でヒットするのが「Windows 10 バグ」だけであることからも分かります.「Windows 7 バグ」で検索しても,ユーザに実害のない些細な問題や,再現するのが困難な問題しかありませんし,絶対数も非常に少ないです. ここで過去の中でもかなり酷いWindows 10の機能更新の不具合を取り上げておきます. 2018 April Update(1803)の機能更新では,USBポートがすべて反応しなくなり,オフィスなどで業務が滞ったという話も聞きます.これは立派なテロだと考えます. 2018 October Update(1809)の機能更新では,特定環境下でドキュメントフォルダの中身がすべて消失してしまったという話があります.中には数TBものデータを失ってしまったユーザもいたそうです.過去の思い出などがアップデート一つですべて失われると思うと恐ろしいものです(みなさんもバックアップを忘れないようにしてください). Windows 10はMicrosoftの回し者Windows 10を使っていると頻繁に目撃するのが「Microsoft Edgeを使え」というメッセージです.Edgeの方が高速だとかWindows 10のために生まれた全く新しいWebブラウザだとか教えてくれなくてもいいです.使いたくて他のWebブラウザを使っているんです.Edgeはいりません.最近はChromiumベースのEdgeになったので,Google Chromeと大差ありません.よってGoogle Chromeを使えばいいのです.Microsoftアカウントと連携して嬉しいことなんてOneDriveくらいしかありません.Googleアカウントと連携すればGMail,Google Drive,You Tubeなど様々なメリットがあります.世の中はGoogleで回っています.Bing検索を改善してください.とても人前で使えるような検索エンジンではありません.ひょっとしたら悪いのはEdgeではなくBing検索なのかもしれませんね. 脱線しましたが,なぜWindows 10がMicrosoftの回し者なのか?ということです. Windows 10にはMicrosoftからの広告を表示する機能が内蔵されています.例えば,Microsoft 365 Personalを契約しろだとかOneDriveを利用しろだとかを,エクスプローラの一部に表示します.とんだ害悪機能です.Edgeの初期設定を強制させる全画面ポップアップなどもこれに含まれます.一体どれだけユーザに迷惑をかければ気が済むのでしょうか.おすすめと称して勝手にMicrosoft StoreのCandy Crushなどをインストールするのもやめてください.作業の邪魔です.MicrosoftはWindows 10の機能を使ってOS上に広告を無尽蔵に出すことが出来ます.今こそユーザの設定により無効にすることが出来ますが,将来的にそれがなくなれば地獄絵図です. Windows 10 Educationは教育機関向けのWindows 10で,子どもが利用するのが前提となっています.そのため,このようなユーザに誤った選択をさせそう(購入ボタンを押すなど)なポップアップやおすすめのアプリなどはすべて無効になっています.それが当たり前ですよ???ユーザを混乱させないでください.というか誤って購入させようとしているとしか思えません. 今やWindows 10の初期設定でもMicrosoftアカウントを設定しろと言われます.表向きはセキュリティ向上のためなどと言いますが,実際は商売がしたいだけなのではないでしょうか?Microsoftアカウントを登録しないためには,インターネットに接続せずに初期設定を済ませる必要があるのですが,そのための選択肢に「制限された設定で続行する」などと言ったよく分からない文面で色も薄く押しにくいボタンを押す必要があります.意図的に押しにくくしているとしか思えません.気づかないですし.まとめまとめると,Windows 10は月例のセキュリティ更新で不具合を出し,機能更新でバグ祭り,おまけにOSに広告を出す機能を搭載,不安定,ユーザに優しくないUI(購入させようとするなど)を備えた「史上最悪のWindows」です.私達は「Windows 10を使っているのではありません」.私達は「Microsoftに使われている」のです.

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Surface Pro×Androidを試したお話2

前回はSurface ProへのAndroid-x86の導入契機と動作状況について説明した.今回は,Android-x86におけるゲームの起動を試す.もちろんこれはGoogleが推奨しているものではないため,すべてのゲームが起動するわけではない. Android OS向けのアプリではIntel x86アーキテクチャやAMD64アーキテクチャで動作しないものがある.Android OSの多くはARMアーキテクチャの端末に搭載されるため,アプリ側もこれを前提としているのである.Android-x86にはIntel x86やAMD64アーキテクチャ上でARMアーキテクチャ向けのアプリの動作を可能にするために,Houdiniと言われている変換プログラムを利用したnative bridgeという機能がある.これを用いてIntel x86及びAMD64アーキテクチャ上でARMアプリをエミュレートすることが出来る. なお設定アプリからnative bridgeのトグルスイッチをONにすれば自動で有効になるはずなのだが,仕様変更に伴いhttpからのファイルのダウンロードが行われないようになったため,手動で行う必要がある.この操作にはroot権限を要するため,予めAndroid-x86をroot化してインストールする必要がある.Android-x86にはターミナルエミュレータがインストールされているため,これを用いてシステムの中枢部にアクセスする. Android-x86 9.0-r2の場合は,まず設定アプリからEnable native bridgeのトグルスイッチをONにしてから, ターミナルエミュレータで次のように実行して,ファイルダウンロードのためのリンクを見ておく.cat /system/bin/enable_nativebridge | grep -F urls[4]ここで次のurls[4]を先程のコマンドで出力されたリンクに変えて1行ずつ実行する.su cd /data/arm wget urls[4] -cO houdini9_y.sfssuはroot権限に昇格するコマンドなので,root化されていない場合は実行できない.受信完了後に再起動しておく. Play Storeからゲームをインストールすれば起動可能になっているはずである.筆者はデレステことアイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージと,ミリシタことアイドルマスターミリオンライブシアターデイズをプレイしている.ストレージにはSSDが搭載されているため,アプリ内の移動も高速で満足している.なお3Dレンダリングを行うと発熱して,バッテリーの減りが早くなる.本来そのような用途を想定していないため,オーバーヒートしないだけマシだと考えよう. 動画1 Surface Pro 2のAndroid-x86上で動作するデレステ なお,ゲームアプリ「VIVACE」の開発にはAndroid-x86を搭載したSurface Pro 2を使用していた.PCのCPUはスマホのSoCより性能が良いため,肝心のAndroidスマホでは重すぎて動かなかったという笑い話がある. 動画2 ゲーム「VIVACE」 さて,ここまで2回に渡ってSurface Pro×Androidのお話をしてきた.筆者はSurface Pro 2とSurface Pro 3(i7モデル)でしか動作確認できていない.Surface Pro 4以降においては軒並みタッチパネルが反応しなかった.対応するカーネルでAndroid-x86を起動できれば使用可能かもしれない. もしこのシリーズが続けば,次回は実際のAndroid-x86のインストールを紹介しようと思う.

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Surface Pro×Androidを試したお話1

Microsoft Corporationが2013年前後から展開し始めたWindows搭載タブレットとして有名なSurface Proシリーズ,当時はIntel Core i5やIntel Core i7搭載の高性能タブレットとしては唯一な選択肢と言えるほどであった.そんなSurfaceシリーズだが,現在は高性能な2-in-1 コンピュータも多くなり,あまり活用価値がないのではないかと思われる方も一定数いると思う.Windowsは現在の高性能な2-in-1 コンピュータでも使えるため,古いSurface Proの新たな活用法を考えることにした.それはSurface×Androidである. ところで,皆さんはOSという言葉を知っているだろうか?OSとはOperating System,基本ソフトウェアのことで,ハードウェアとソフトウェアのやり取りを行い,コンピュータの動作を陰で支えている存在で,オフィスソフトやWebブラウザなどの応用ソフトウェアが動くために不可欠な存在である.OSが入っていなければ,コンピュータの電源を入れても画面は真っ暗なままである(か,BIOSの画面が表示される). Surface ProシリーズにはWindows OSが標準で入っているが,これを書き換えて他のOSを走行させることも出来る.OSの基本構造はどのOSにも共通するため,Unix派生のOSであるLinuxはもちろんのこと,Androidスマホで走行するAndroid OSも理論的には走らせることが出来る.AndroidはFreeBSD系だが,これもまたUnix派生のOSである. ここでOSが走行可能なハードウェア要件について定義しておく.コンピュータアーキテクチャと呼ばれるものである.コンピュータにはCPUという処理パーツが内蔵されているが,このCPUが実行する命令の種類を定義しているものが,コンピュータアーキテクチャである.CPUのアーキテクチャが異なれば実行する命令も異なるため,互換性がない.IntelのCPUはx86,AMD64というアーキテクチャである.Android OSは実はARMというアーキテクチャでの走行を前提にしているため,素のままではSurface Proシリーズで走行しない.Android OSはオープンソースのため,その中身を改造することができる.これにより生まれたプロジェクト,Android-x86プロジェクトがある.このプロジェクトはAndroid OSをx86,AMD64などの本来対応していないアーキテクチャのコンピュータで走行させることを目的としているプロジェクトである. ここでは,実際にAndroid-x86をSurfaceに導入した感想を述べる.なお,OSの書き換えにはデータ消失の危険が伴うため,十分注意して欲しい.データ損失などのいかなる被害に関しても,筆者は責任を取ることができない.まず,Surface Proの中でも導入可能環境が限られていた.Surface Pro 3よりも前でないとAndroid-x86でタッチパネルが動作しなかったため,Surface Pro 4以降ではカーネルを変えてみる必要性があるだろう. Surface Pro 3以前ではWindows OSと遜色なく動作し,音量ボタンやWindowsボタンなどがすべて正常に動作していた.問題はたまにWi-Fiが反応しなくなることであるが,再起動などで解決するので使えないわけではない.Google Playストアからゲームアプリなどをインストールしてみたが,中にはARMアーキテクチャでしか起動しないゲームもあるため,すべてのゲームがプレイできるわけではない.ゲームなどのアプリ起動に関しては,次回触れるつもりである.

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