執筆者: 2D
最終更新: 2021/05/04
※この記事で行ったことは真似をしないように!!!何かあっても責任は取りません!!!
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記憶媒体としてよく使うSDカード。HDDや磁気テープとは違い、これはフラッシュメモリを使用しているから磁気を近づけても問題はないらしい。
なんだかそう言われると、電気系としては限界を知りたいという気持ちが湧き上がってくる。
というわけで、どこまで無茶をするとダメなのかを知るためにも各種耐久試験を行ってみよう。
今回試験に用いるのは2GBのSDカード。確か初代3DSに付属してきたやつ。
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まずは定常磁界。これは単純にネオジム磁石でSDカードを挟むだけ。
一応、この磁石は公称値で磁束密度が260mTらしい。2600ガウスとも言える。
ここで、ふと昔に作った空芯コイルの存在を思い出したので、それも使ってみた。
結果は問題なし。普通に読み込めてしまった。
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今度は変動磁界を印加して、誘起電圧による影響を見る。
変動磁界は適当に巻いたコイルを適当なコンデンサで共振させて発生させる。駆動回路は過去にも示したハーフブリッジ回路を使用した。
結果は問題なし。普通に読み込めてしまった。
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今度はペルチェ素子とラジエーターを用いた水冷式冷却機で、一気にSDカードの温度を氷点下まで持っていく。ここで急激に温度を変化させるので、内部に結露とかが生じて何か影響が出るのかな?って予想。電気冷却だと冷凍庫とかじゃできないくらいの温度変化を起こせるのがポイント(数分で氷点下まで持っていける)。
結果は問題なし。氷の膜が張ったのにも関わらず、解凍すれば普通に読み込めてしまった。
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今度は変動電界にSDカードを晒す。ここで用いるのは少し前に自作した電界結合式ワイヤレス給電装置。極板間にSDカードを入れた状態で電力伝送を行う感じだけど、電界の影響は果たして・・・。
結果は問題なし。普通に読み込めてしまった。
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というわけで、なんとSDカードは無傷だった。頑丈過ぎやしないか・・・。
正直言って、コイルの上に置いたときに負荷電流が変化したから、こりゃ壊れたかなとか思ったが全然そんなことはなかった。というか、氷点下14度まで下げたのに普通に動いてるし。
もう、これを電気的に壊すには電子レンジに投げ込むしか無いんじゃないかなと思う。それか実験装置の大出力化(今で入力はMax10W)。
まあそういうわけで、よほどの環境に置かない限り電気的にはSDカードは破壊されないことがわかった。
というわけでSDカードの耐久レポートでした。
思ったよりも頑丈なことがわかったので、これからは物理的に破壊されない程度には雑に使っていこうと思う。
ちなみに、上記と同じことを磁気カードにやったら即データ消失すると思うから気をつけるように。